Noriko Takayama PROFILE NOTE SCHEDULE DIARY CONTACT

2018-04-01 19:05:58

のりこの先生
故グレゴリー・フェイギン先生

学生時代の恩師、フェイギン先生が亡くなられました。

 

 

 

昨日、同門だった友人に知らせを受けてから、
心のなかが悲しみでいっぱいです。

 

 

 

 

フェイギン先生は、
モスクワ音楽院の教授を退官されたあと来日され、
わたしたちは、日本での第1期生として
教えていただくことができました。

 

 

 

 

わたしはロシア語がわからなくて、
毎回英語でレッスンを受けていたのですが、
説明の難しい、細やかなニュアンスをも
身ぶりと手ぶりで懸命に、指導していただきました。

レッスンのあと、
どうしてこんなに弾けないんだろうと、
落ち込んだり、泣いたりしている私に、
『ダイジョーブ』と低い声でいいながら
身に着けているネクタイで、わたしの涙を
ごしごしとふいてくださった先生。

 

 

 

 

大学4年の夏を過ぎたころに、
大学院にいくことを進めてくださいましたが、

 

 
「学生のまま勉強をつづけるよりも、
現場のStageで、弾きながら学びたい。」と
お話しして、先生がうなづいてくださったとき、
まだまだ、この先生から学びたいと、いっそうつよく思いました。

 

 

 

 

卒業してからさらに5年のあいだ、
Stageのお仕事と並行して、
先生のもとへ、レッスンに通い、
チャイコフスキーや、ヴィニアウフスキーなど
ロシアの作品を中心に、
教えていただきました。

 

 

 

 

たくさん叱られて、
それ以上に、たくさん、
寄り添ってくださる先生でした。

 

 

 

 

音楽は歌であり、
情熱そのもの、だということを

接してくださったすべての時間のなかで
教えてくださったことに、
感謝しきれないほど感謝しています。

 

 

先生に、もう2度とお会いできないことが
哀しくてたまりません。

 

 

 

 

 

先生の弾いていらしたお姿は
一生忘れません。
のりこの先生と
奥様(故エレーナ・アシュケナージ先生)と。

noriko
卒業当時、先生と。

NORIKO★TAKAYAMA